【体験記】東京産?!知らなかった奥深き「わさび」の世界 モビマ旅@わさび収穫体験

2022-09-05

日本人が大好きな香辛料「わさび」。どのご家庭にもチューブのわさびは常備されていると思いますが、本わさびとなるとなかなか食卓に上ることも少ないのでは? 私はわさびといえば安曇野あたりを想像するのですが、実は東京・奥多摩も日本屈指の水わさびの生産量を誇るのだそうです。今回は、その奥多摩の自然とわさび田に魅了され移住してしまったというオーストラリア出身のDavidさんの農園でモビマ旅です!

著者:モビマスタッフMālie。元テーマパークワーカーで週末フォトグラファー。メキシコとハワイが大好きな2児の母。ペーパードライバー。


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果たして、日本人なのにオーストラリア出身の方にわさびのイロハを教わるなんて申し訳ないやらお恥ずかしいやらで向かった奥多摩。 奥多摩駅から徒歩10分程度で氷川渓谷の自然を堪能できるようなので、まずは東京産わさびを生み出す自然環境をトレッキングしながら理解を深めることに。
今回の旅は、奥多摩のトレッキングは初めての女子二人なので、奥多摩駅の観光案内所でおすすめルートを書いてもらった地図を片手に出発します。

徒歩10分ほどで渓谷に到着!

駅前の商店街を抜けて神社の脇を降りていくともう、渓谷にかかるひとつめのつり橋が見えてきます。 つり橋の横から河原に降りられたので、まずは河原に行ってみました。

流れる水音も爽やかなここは日原川の起点。水は透明度が高く冷たくて気持ちいい! これが奥多摩の山々が生み出す清流なのかぁ。わさびといえば水が命。この清流をみただけでも納得感が高まります。

奥多摩の水を確かめたら、つり橋に戻って渡ります。 高所恐怖症なのですが…つり橋からは生い茂る木々と清流の景色が美しく、思わず立ち止まって景色を見てしまいます。 秋になったら紅葉が綺麗なんだろうなあ…この日は夏の終わりでしたが、目にグリーンが眩しいほどです。

トレッキングはいくつも分かれ道があり、選択する道によっては手すりがなかったり生い茂る下草で幅が狭かったりします。 ツキノワグマの目撃情報があったという看板まわりは、クマが出そうな下草がたくさん生えた場所で、人の少ない平日に女子二人で歩くにはちょっと怖いくらいでした(一生懸命大声でおしゃべりしながら歩きました!)。

観光案内所の方がおすすめしていた「登計トレイル」は、全部歩く時間がなかったので入り口を少し歩くくらいでしたが、こちらはふかふかのウッドチップが敷き詰められていて歩きやすそうでした。 時間がある方は氷川渓谷と両方、時間がない方は最初からこちらでもいいかもしれません。

山を下りてくると目の前に警察署と消防署が。警察署の壁にはボルダリングの設備が、消防署には山岳救助隊のオフィスがありました。
奥多摩の山はかなり木々が生い茂って暗いのもあり、道を間違うと遭難する可能性がありそうです。 こうして警察・消防が備えてくれていても、自分の力量と相談しながら歩く必要がありますね。私は大して歩けないのが分かっているので無理はしません。笑
奥多摩の駅に向かって歩いていると途中に可愛いお花が咲いていました。レトロな消火栓なんかもあって、町全体がのんびりした雰囲気で落ち着きます。

いよいよモビマのサービス「わさび収穫体験」へ!

トレッキングで少し奥多摩への造詣を深めたところで、駅近くのお弁当屋さんでランチを済ませ電車を待っていると「わさび丼」と書いたキッチンカーのお兄さんが声をかけてきました。 このお兄さん、言葉の端々からわさび愛が溢れています。Davidさんと同じように奥多摩のわさびに惹かれて神奈川から移住してきたそうです。
お兄さんとの会話で奥多摩わさびへの期待を一層ふくらませ、電車に乗って待ち合わせ場所の川井駅へ。

無人駅にひとり座っているのは、本日お邪魔するわさび田の主、Davidさん。わさび田へ向かう道すがら、色々な植物の名前を教えてくれます。
アカメガシワ、コクサギ、ヒノキ、イワタバコ。「これは日本でとても有名!何か分かる?」と聞かれて、見たことあるけど…と考えを巡らせてようやく思い出しました。 藤だ!「花の時期にはみんな気づくけど花が終わると誰もわからないんだよ」とDavidさん。確かに。

山の麓からわさび田の入り口までは歩いて20分くらい。 整備された道が終わると、ここからは岩がゴツゴツの道を徒歩で登ります。 私は事前におすすめされたトレッキングシューズを履いていきましたが、Davidさんは長靴でグングン進んでいきます。 後でわかりますが、絶対的にトレッキングシューズがおすすめです。

5分ほど登った先にネットで囲われたわさび田が見えてきました。
山の斜面を利用して、砂利をしいて作った手作りのわさび田です。 Davidさんが移住する際に、放棄されていたわさび田を譲ってもらったそうです。 そのため、田はコケだらけで、いちから手入れが必要だったそう。 わさびを育てる知識や勘もないDavidさんは、たくさん雨が降った月と水が豊富に湧く月を記録し、 その差がぴったり3か月であることを突き止め、データ化しながら試行錯誤しているそうです。 水がきれいなことも大事だけれど、どれだけミネラルを含んでいるかもわさびの香りや風味に重要だそう。 今後は田の水質をプロに調査してもらいたいと思っているそうです。

わさびを収穫し、手入れをします。

私が夢中でわさび田の写真をとっているとふいにDavidさんからわさびの若芽を渡されました。 「これをどうするかというと…」パクッ!と食べてしまった! やってみて、と言われるがまま食べてみると、わさびの香りと辛さが脳天をつき抜けた! 葉っぱもこんなにわさびなのか!毎日サラダで食べたいくらいとても美味しい。

そして、食べごろのわさびを見極めて引き抜く。引き抜いたわさびは、本当にわさびあるの?というくらいもじゃもじゃの根っこに覆われています。 丁寧にほぐしていくと、子株がふたつほど取れました。

まずはその子株を「かずさ」という道具でサクッと田を掘って植えてしまいます。こうしてわさびを増やしていくのだそう。

収穫したわさびは、田の下流に行ってすすいでから葉を落とし、お手製の鹿角で出来たナイフでもじゃもじゃのひげ根をきれいにします。

手際よく整えて、あっという間に見たことあるわさびの姿に!

さあ、お待ちかねの試食タイム!

愛情込めて育てたわさびは、食べ方にもこだわります。金属製ではなく鮫皮のおろしを使うことは知られているところですが、鮫皮おろしにも種類があるのご存じでしたか?
おすすめはAngelshark(ホンカスザメ)という、海底でじっとしている鮫のもの。きめ細かく、ザラザラしていてクリーミーにわさびがおろせるそう。
よく見る白っぽい鮫皮は、SwimmingShark(泳ぐタイプの鮫)なので泳ぎやすいように表面がツルっとしているそうです。

クリーミーにすりおろしたわさびはローストビーフにつけていただきます。 試食のために山へ食材を持っていくので、魚より安全であることと、日本のローストビーフは脂が少なく、わさびと相性が良いからだそうです。

わさびはおろしている瞬間に化学反応を起こして香りと辛味が生まれるので、すぐに食べるのがおすすめ。
ここでもうひとつ、わさびの豆知識を。つい先っぽからおろしたくなりますが、葉のついていた方からおろすのが正解。 植物は上に向かって成長するので、葉に近い箇所はみずみずしく、また水の表面から上に出ているので冬の寒さから身を守るため糖分を蓄え、甘くなるのだとか。 逆に先っぽは古くなっていくので、味や見た目に問題があることが多いそうです。

今回3つのわさびをおろして違いを楽しみました。しかしおろしたてのわさびって美味しいですねー!香りが全然違います。
わさびはそれぞれ個性があるので、食べてみるまで辛いのか甘いのかわからない。同じわさびでさえも茎に近いところと真ん中では辛さが違うので、味の変化も楽しめます。

わさび田巡りへ

今回取材するにあたり下調べをしていると、2019年の台風19号で奥多摩のわさび農家は壊滅的な被害を受けたことを知りました。 激甚災害指定され、多くのメディアが取材に訪れ、たくさんのボランティアが修繕を手伝ってくれたそうです。
Davidさんの持っているわさび田もすべて台風で流され、下流から砂利を運んで積んでいくという作業を手作業で行い、ここまで復活しました。
腰を曲げた作業は大変そうだけど、「でもこの仕事を始めてから腰の具合はむしろ良くなってるんだよ」と笑うDavidさん。そうして丹精込めた他のわさび田も見せてくれることに。

2つめの田は軽自動車がギリギリ通れるような山道(もちろんガードレールもない!)を登った先にありました。 こちらは更に傾斜のきつい斜面で、道路をはさんだ向こう側のガリー(雨裂)から道路を越えてDavidさんのわさび田に岩石が流れ込み、 すべてを流し去っていった、その話を聞くだけでも、どれほど途方に暮れただろうと胸が痛みます。 見せていただいた2つめの田のまわりにはまだ台風の爪痕である倒木や岩石が転がっていました。


続いて、3つめの田に案内してくれました。その道すがら、河原で絵を描いている人が!写生なんていうレベルではなく、 背丈ほどもありそうな大きなキャンバスにこの美しい奥多摩の風景を描いています。 Davidさんのお知り合いの有名なアーティストだそうです。河原で大きなキャンバスに向かうアーティストが居るこの風景、素敵すぎません?

崖を下った先には…!

3つめの田は海沢というエリアにあります。いかにも古そうな、暗い石造りのトンネルや苔むした小さな橋を通り、行政が管理する林道の終点のバリケードの向こう側へ。
車を降りたら、スタスタと崖を降りていくDavidさん。半分ほど降りたところで振り向いて、唖然としている私たちに「おいで」と手招き。え、ホントに??ここ?降りるの?
一眼レフを持っている私は、転んで機材が壊れたら、、、と一瞬躊躇したものの、ここまで来たら!と意を決して崖を降りていきました。そして、思い切って降りた判断が正しかったことを知るのです…!

ここは…東京なのか…?まるでジブリの世界に迷い込んだような、息を呑むほど美しい風景が、360°パノラマで広がっています。目の前に大きな滝、流れる清流に転がる岩は苔むして、悠久の時の流れを感じます。東京に、こんな世界があったなんて…。
「ここに降りて、この川を渡らないと3つめのわさび田にはいけないんだよ」とDavidさん。 「だから丸太で橋を架けようと思っているんだ。」…橋まで手作りしちゃおうと思っているのねー! この川の向こうにいくつかわさび田があるけれど、行くのも大変で放棄されてしまったところもあるのだとか。 そういったわさび田をすべて手作業で蘇らせていくDavidさんに、わさびへの限りない愛情を感じずにはいられませんでした。

シシ神様でも出そうだな~と呟いたらDavidさんがスマホの動画を見せてくれました。なんと、ニホンカモシカ! やっぱり出るんですね!笑 美味しそうな葉っぱをムシャムシャしたあとは、岩に座って反芻している。彼が農作業を終えるまでそこに座って反芻していたそうです。

たくさんの夢と希望をもって

オーストラリアから移住し、いちからわさび作りを学んで実践しているDavidさん。 台風による激甚災害も乗り越えて奥多摩の自然とともに生きる彼には、夢がある。 若い人にもわさび田を体験してその魅力を知ってほしい、そして彼がほれ込んだ奥多摩のわさびを後世へと繋いでいきたい。 「だから、まだまだやらないとね」と笑う。

そういえば奥多摩駅でわさび丼のキッチンカーを出していた若いご主人も、わさびにほれ込んで移住してきた一人だ。 生産を引き継げなくても、奥多摩のわさびと、その環境の素晴らしさを知り、何かを感じることは、きっと誰にでもできるはず。 このツアー、わさびだけでなく、植物のこと、自然の仕組みのことから奥多摩の昔話や伝説まで(!)色んなことを教えてくれるので、 小学校高学年くらいから大学生までの学生さんにもおすすめです。
私は今回英語で説明を聞きましたが、Davidさんは日本語でのツアーもやってくれるそうなので、英語の勉強もしたいな~(でも分からなければ日本語でも聞ける)と思っている方にもおすすめ。 ただのわさび収穫体験にとどまらないDavidさんのツアー。日本の美しい心を、オーストラリア出身のDavidさんの視点を通して見てみませんか?

#次はモビマでどこ行こう
#モビマ旅
#次はどこに旅しよう

※自然が相手のツアーなので、状況、参加人数により内容が異なる場合があります。

わさび収穫体験のおすすめポイント

✓トレッキングやキャンプなどと組み合わせられる、奥多摩の自然を満喫できるロケーション!
✓わさびだけでなく植物や自然の仕組みなどへの造詣を深めることができる!
✓とれたてのわさびの鮮烈な香りを体験できる!

同行者別おすすめ度

ファミリー ★★★★★(小学校高学年以上におすすめ)
カップル  ★★★★★
グループ  ★★★★★
ソロ   ☆☆☆☆☆(2名~申し込み可能)

今回ご紹介したプログラムはこちら

by Food わさび収穫体験 7,000円/人

※本記事に記載の情報は取材時のものです。内容、料金等変更になる可能性がございますのでご旅行・ご購入前に最新情報のご確認をお願いいたします。

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